1 「NOOK ASIA 2018」の概要
シンガポール最大級のインテリア用品の展示会「NOOK ASIA 2018」が3月8日から11日まで、国内最大の展示会場であるSingapore Expoで開催され、世界26か国から374社が出展し、89か国から19,196人が来場しました。
「NOOK ASIA」は「International Furniture Fair Singapore」という当地で30年以上続く、家具やインテリア、ライフスタイル用品等の総合展示会の一部として催されています。
初日から3日間は、主に卸業者、小売店、デザイナー、ホテル、建築関係会社などのバイヤーを対象とし、最終日は一般客向けに行われました。
2 クレアブース「JAPAN Traditional Crafts ~TAKUMI~」
シンガポール事務所では自治体を通じて公募した事業者の中から12社を選定し、鋳造製品、木工製品、陶磁器、象嵌、織物や漆器など幅広い種類の伝統工芸品を出展しました。
日本の伝統工芸品は、一見しただけではその価値が十分に伝わりにくいため、ブースでは単に工芸品を展示するだけでなく、モニターで製作過程の映像を流したり、タブレットを使って関連資料やウェブサイトを用いて、伝統工芸品の生まれた背景や環境、素材の選定や伝統的な技法を紹介しました。
また、実際に山形県伝統の「山形鋳物」の制作者が香炉の蓋に彫刻を施す作業を披露し、正確で繊細な日本の伝統技術をPRしました。
3 日本の伝統工芸品に対する反応
来場者からは「商品の用途や取扱方法を教えてほしい」、「商品の色やサイズにバリエーションはあるか」、「原料や素材に何を使用しているか」など、具体的な質問が出ていました。
また日本の伝統工芸品に対して「品質がよい」、「デザインが美しい」、「アイデアが素晴らしい」、「安全性が高い」など、多くの感想をいただきました。
来場者へのアンケートでは、全員から「良い」または「大変良い」という高評価を得ることが出来ました。
4 販路開拓へ繋げる
今回の出展にあたって、いくつかの事業者の商品がオンラインメディアに取り上げられました。シンガポールの雑誌社やオンラインメディアに、新商品の情報などを継続的に送ることで、掲載に繋がり、商品やブランドの認知度の向上に繋がると思われます。また、各社がオンラインで商品を海外に向けて販売する場合にも有効であり、今後海外各国で売り込みする際にも効果的だと思われます。
実際に来星されてブースで商品説明を行った事業者の方からは「新しい商品のアイデアを得ることができた」、「今まで日本を中心に販売してきたがシンガポールでは日本とは異なる商品が売れることがわかった」、「商品に対する現地のバイヤーや消費者の反応が分かってよかった」などの、前向きな感想をいただきました。
シンガポールはアジアのショーケースと言われており、このエリアにおける日本の伝統工芸品のさらなる販路の拡大が期待されます。
クレアとしての出展は今回が最後となりますが、参考となる情報の発信に努めてまいります。印刷用のPDFファイルはこちら