2016年7月10日から14日にかけて、第7回シンガポール国際水週間2016が、マリナーベイサンズのエクスポ、会議場で開催されました。
このイベントは、シンガポールの環境・水資源省及び公益企業庁(PUB)によって設立された企業が隔年で主催しています。期間中、革新的な水処理に共同で取り組むグローバルなプラットフォームの場に、世界中から政府関係者、企業、専門家等が集まり、情報交換や商談等が行われました。
ジェトロが設けたジャパン・パビリオンには、日本の企業だけでなく横浜市及び福岡市もブースを設置し、水処理技術等をPRしていました。
シンガポールでは、マレーシアからの輸入水に依存している現状から、貯水池に加え、海水淡水化やNEWater(ニューウォーター、下水再処理水)の拡充に取り組んでいます。前回の展示会では、海水淡水化やNEWaterに必要な精密濾過膜や逆浸透膜等の「膜」に注目が集まりましたが、今回は下水管等の「管」への関心も高かったほか、ゴミ処理に関するブースも見られました。
その背景には、シンガポール政府が、2025年に向けて大深度トンネル下水道システム(DTSS)の第二期工事を行い、シンガポール西部のトゥアスに下水処理場・NEWaterプラントとごみ処理場を統合した施設整備を計画していることがあるようです。
シンガポール周辺のASEAN諸国の発展に伴い、ASEAN各国での上下水道整備の需要は高まってきています。そのニーズに応えながら海外展開してくためには、今回出展していた横浜水ビジネス協議会や福岡市国際ビジネス展開プラットフォームのように、自治体と企業等が連携して、技術や設備をセールスしていくことが大変重要であると感じました。